「給料を払っているんだから、死に物狂いで働くのは当たり前だ」
「言われたことだけやっていればいいんだ」
令和の現在、また2026年という未来を見据えた時、
さすがにこのような前時代的な考えを持つ院長先生は
少なくなってきていると思います。
私たちは皆、気づいています。「恐怖」や「お金」だけでは、
人は動かないのだと。
現役歯科医開業医、思想家の小出一久です。
だからこそ、今の多くの院長は、こう期待をシフトさせています。
「指示待ちではなく、自ら考えて動いてほしい(自律性)」
「いちいち教えなくても、すぐに活躍してほしい(即戦力)」
しかし、現実はどうでしょうか?
期待すればするほど、スタッフは萎縮し、指示待ちになり、
「あの子は使えない」と嘆くことになっていないでしょうか。
今日は、この「期待のジレンマ」を解き明かし、
本当にスタッフが自律的に動き出すための
「環境設計」についてお話しします。
1. 「自ら動く」ために不可欠な2つの材料
「自ら進んで仕事をするスタッフになってほしい」。
これは全経営者の願いですが、
そもそもスタッフが「自ら動く(判断する)」ためには、
材料が必要です。
- 「どこに向かっているのか」という地図(=Purpose/Why)
- 「どう動けば正解か」というルール(=System/Criteria)
この2つを与えずに「自分で考えて動け」と言うのは、
目隠しをして「全力疾走しろ」と命じているのと同じです。
スタッフが動かないのは、やる気がないからではなく、
「どちらに動けばいいか分からない(判断基準がない)」か、
「間違って怒られるのが怖い」からです。
院長である私たちがすべきは、精神論で鼓舞することではなく、
「判断の基準(理念)」を共有し、
「失敗しない仕組み(システム)」を用意することなのです。
2. 「即戦力」は採用するものではなく、作るもの
また、「即戦力」への期待についても触れておきましょう。
多くの院長が「採用」で即戦力を探そうとしますが、
これは青い鳥を探すようなものです。
真の「即戦力化」とは、
「誰が来ても、システムとツールを使えば、初日から80点の仕事ができる状態」
を作っておくことです。
- 属人的な医院: 「見て覚えろ」「センスで動け」 → 育つのに3年かかる。
- 発展する医院: マニュアル動画、AIアシスタント、明確なワークフローがある。
→ 入社3日で即戦力になる。
スタッフ個人の能力に依存するのではなく、**「凡人でも天才のような成果が出せるシステム」**を構築すること。 これこそが、私の提唱する「技術的ルネサンス」の本質であり、結果としてスタッフにとっても「働きやすく、成果が出しやすい(=自信がつく)」環境になります。
3. クリニックは「バス(乗り物)」である
スタッフ自身の人生の目的(目的地)へ向かうために、
この整備された「バス(高効率なシステムを持つ医院)」を利用してもらう…
私は、医院経営を「バスの運行」だと捉え直すことを提案しています。
スタッフには、それぞれの人生の目標があります。
「家族とハワイに行きたい」
「子供を大学に入れたい」
「趣味の時間を充実させたい」
これらは、院長であるあなたの目標(医院の成功)とは全く別のものです。
しかし、それでいいのです。
無理やり目標を一致させる必要はありません。
重要なのは、院長がこう語れるかどうかです。
「この『○○○○歯科』というバスに乗れば、あなたの目的地に早く着けますよ」
つまり、医院の発展が、スタッフ個人 の夢の実現(給与アップ、休暇、スキルの獲得)に
直結する仕組みを作ることです。
医院は、彼らが人生を豊かにするための
「最強の乗り物(手段)」であればいい。
そう割り切った瞬間、関係性は劇的に健全化します。
4. 「交差点」を最大化するマネジメント
私たち院長の目的と、スタッフの目的は違います。
しかし、重なる部分(交差点)は必ずあります。
- 患者さんに感謝されること。
- プロとして恥ずかしくない仕事をすること。
- 効率よく働き、利益を出して還元すること。
この「交差点」を広げることだけに集中しましょう。
「私の夢を叶えるために働け」ではなく、
「君の夢を叶えるために、この医院を利用してくれ。
その代わり、最高のパフォーマンスを出してくれ」
これが、令和の時代の、そして来るべきルネサンス期のリーダーシップです。
5. 感情の摩擦は「システム」で解決せよ
最後に、もう一つ重要なことがあります。
人間関係のトラブルの多くは、
「言った言わない」
「えこひいき」
といった感情的な部分から発生します。
だからこそ、私は「AIとシステム」の導入を推奨しています。
業務のルール、評価基準、マニュアル。
これらをデジタル化し、AIという「第三者」に管理させるのです。
- 人間が人間を管理するから、角が立つ。
- システムが管理すれば、それは「事実」になる。
雑多な管理や感情的な摩擦をテクノロジーに任せることで、
私たち人間は初めて、
「なぜ働くのか(Why)」
「未来をどう創るか(Vision)」
という、本来語り合うべきテーマに時間を使えるようになります。
結論:期待するなら「武器」を渡せ
スタッフに高い意識や即戦力としての動きを期待するのは正しいことです。
しかし、それを求めるならば、経営者である私たちは、
彼らが迷わずに動けるだけの「武器(理念とシステム)」を
渡さなければなりません。
「なぜやるのか(Why)」を語り続け、
「どうやるか(How)」をテクノロジーで極限まで簡単にする。
そうして初めて、スタッフは「労働」から解放され、
本来の「創造的で自律的な仕事」に向き合えるようになるのです。
神奈川県藤沢市にて30年以上、地域医療に従事する傍ら、歴史とテクノロジーの視点から
現代社会の構造を読み解く活動を行っている。
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